2012年7月7日土曜日

TPP交渉中のサンディエゴは今!?(その2) 一反TPP国際ネットワ-クはどのような取り組みを?

米国や豪州、チリなど、TPP協定の参加交渉9カ国による会合がサンディエゴ(米国)で開かれています。会合は非公開でおこなれており、TPP交渉の中身はこれまでも多くが語られていません。

そんな中、市民・NGO団体メンバーらは、ISD条項や 医薬品特許の延長、過度のグローバルな競争に反対して共通のTシャツを着て抗議するなど、イベントを連日開催しています。7日(現地時間)は大きなマーチ が開催される模様です。Citizens Trade Campaignがその模様を写真で伝えています。

■Photos from the San Diego TPP Round
http://www.citizenstrade.org/ctc/blog/2012/07/04/photos-from-the-san-diego-tpp-round/

このイベントに向けて、市民団体は現地行動の打合せを重ねて参りました。世界のキャンペーンがどのようなアイディアを交換しているのか、以下に会議メモを翻訳しました。後半部はカナダなどの情勢も記載されています。

★ ☆ ★

サン・ディエゴ全体会合に向けて:反TPP国際ネットワ-クの取り組み

TPP電話会議(2012年6月21日)
出席者:ロ-リ、ケイト、メリンダ、スチュアート、アーサー、サ-ニャ、パット、イラーナ、デブ、ピーター スティーブ

<議題>

・サンディエゴ情報:内部/外部より最新報告
・メキシコとカナダのTPP加盟が及ぼす影響について
・その他の国・争点に関する報告

<サンディエゴ>

打ち合わせから、外部に関する最新報告
・利害関係者の日のイベント参加のための登録、スローガン入りTシャツ着用について‐7月2日
・キックオフラリー:7月2日月曜日正午(労働関係&その他)
・小規模行動も同時に計画中
・啓発イベント:ほぼ毎晩ティーチイン(討論集会)
・ハガキ嘆願書の発行‐労働関係のテーマ(AFL‐CIO=米国労働総同盟産業別組合会議)
・鍋デモ行進:7月7日土曜日(サンディエゴ「占拠」)

<その他のアイデア>
・集会の写真を添付して交渉担当者の携帯番号宛にメッセージ送信
・メッセージの内容には特に注意を払うこと‐不快感を与えないこと。
・集会の写真を添付して交渉担当者にメールを送信
・文章より押し付けがましくない
・外で開かれている集会をテーブルでライブストリーム中継する
・「団結行動の日」
・「占拠」運動では7月7日に国際行動の呼びかけを計画
・シャツ着用の活動家たちが交渉担当者たちへ手渡すオーストラリア交渉担当者たちへの「礼状」
・活動家から交渉担当者たちに渡す簡単なチラシの下書きを作る

<内部からの最新報告>
・次回ラウンド:9月初旬米国にて
・AFL-CIOは7月6日に歓迎会を催す予定
・USTR(米国通商代表部)は日程を設定し、交渉担当者たちに参加を促す見込み

<プレゼンテーションの最新報告>
・透明性に関する付属書類について発表する予定

<テーブル>
・テーブル周辺での抗議行動は?
・テーブル用チラシの内容はGTW(Global Trade Watch )で考える予定‐フィードバックを得るために回覧する
・承認を得るために組織にチラシの文章を伝える

<G-20、カナダ、メキシコ>

カナダ:スチュアートより最新報告
・(酪農などの)供給管理の件はカナダでは重大視されている
・カナダは投資家保護については特に違うことをやろうとしているわけではないようである
・カナダは現在EUと交渉中である
・TPPに及ぼす影響についてはわからない
・プロセス進行を遅らせる可能性あり
・EU優先権‐著作権や薬品価格等について米国に対する拮抗勢力として作用するかもしれない
・Open Mediaのスティーブ・アンダーソンが協力者になる可能性
・インターネット自由化キャンペーン成功の実績あり
・インターネット検閲に関する法案を退けた
・(カナダ政府は)オバマと協調
・ハーパー(首相)‐右翼
・NAFTA(北米自由貿易協定)とその他の自分が進めた政策の固定化の手段
・EU協議に費やされるエネルギー、感情、資源はTPPに振り向けられたようである
・多くの争点についての対立
・酪農業団体
・政府に無視されている労働組合
・医薬品問題
・NAFTAは特許強制実施権を強要
・最近の研究:分野の第一人者たちによるとEUの要求はカナダの薬品価格を年間30億以上上昇させるであろうという結論に達した。
・カナダで激しい論争を巻き起こした
・IUT(インサイドUSトレード)の記事ではカナダとメキシコはいずれの文書をもオープンにしないという白紙委任を行ったことをほのめかしている。
・カナダで問題になる可能性あり?
・政府調達について、カナダはより一層積極的に主張して行くだろう
・カナダは「バイ・アメリカン」政策を嫌っており、メンバー国に規則が適用されるように働きかけるであろう
・州に対して手詰まり状態になる可能性も
・連邦政府交渉担当者たちは州側がどの程度までコミットするつもりなのかを調査していない
・州を拘束する権限はない

<次のステップ>
・メキシコとカナダは9月の交渉ラウンドに参加しない可能性あり。
・カナダのマスコミに対する取り組み
・国際的な専門家がカナダのマスコミに対して講演するのは役に立つかもしれない
・最近の投資家対国家間紛争の敗訴事例が助けになるかもしれない
・Exxon MobilとMurphy Oilに対する巨大な損失
・実績要件(事業者としての実績や技術水準など)が1994年以前のそれより負担が大きいため違法であると企業側は主張
・判決結果は知らされていない‐6500万ドルを要求している
・専門家の略歴と彼らの話の中でマスコミの注意を引くのに役立ちそうな内容を送ること
・引用の一覧があれば助けになるのでは
・カナダのマスコミは意見書には興味ない
・パット:国際的な意見書はカナダの“面目をつぶしている”ように映る可能性あり
・スチュアート:他国がカナダについて議論するとメディアに取り上げられる傾向がある。
・カナダのための研究支援

<すぐ次のステップ>
・1ページのプレスリリース
・カナダとメキシコが内容確認もせずに何に署名したかについて私達が(情報資料とリークされた文書に基づいて)入手していること
・争点について専門家の意見を引用する
・内容確認もせずに国が署名を行うことはとんでもないことであると強調すること
・スチュアートがコアグループ(このグループか?)に持ちかえる
<今後への影響>
・現在はACTA(模倣品海賊版拡散防止条約)締約国がTPPの大半を占めている
・IP(知的所有権)に関する政策は私たちに有利な方向へと傾く。

次回の打ち合わせ:次週、同じ時間に。

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